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呪われた血族の牙城:12話目~娘、三度古城に向かう~


▶前回のあらすじ

 前回の2回目の冒険で、無事にアンデッドの専門家カットナー老人を救出したセレーナちゃんとミダスさん。


 セレーナちゃんの経験点1点は一旦保留で現在残り2点。前回のお宝は魔法の宝物であるひび割れた仮面のみだったので、道具や装備もそのままで挑みます。

 ミダスさんも経験点1点を一旦保留に。次に経験点が増えたら従者点を増やすか、堕落都市ネルドの都市オプションで【暗殺術】を学ぼうかなと考え中。宝物次第ですかね。

 前述の通り、収入ゼロ状態なので、装備もそのままで。銀の片手剣は持っており、ひび割れた仮面は一旦ミダスさんが持つ事に。


 

 救出したカットナー老人から、銀のランプを手渡されます。老人の家に代々受け継がれてきた家宝で、闇貴族に対抗する為に作った古の魔法道具。これを託され、強大な吸血鬼……「はじめの吸血鬼の一族」である闇貴族、血の主アルザハイオンを倒すべく、三度目の冒険に挑みます。


 第3回目、オープニング描写から行ってみましょう!




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 まずはシエラを、彼女の帰りを待つ夫の元へと送り届けた。二人は涙を流して抱き合いながら再会を喜び、そして二人に深く感謝した。報酬を差し出そうとする夫婦に、セレーナは辞退する。心身にダメージを受けたシエラの回復の為に使って欲しいと言えば、またシエラは泣いてセレーナと抱擁した。
「もう、何とお礼を言っていいか……貴女は私たち夫婦の命の恩人です」
「どうか、諸悪の根源を倒した暁には、我が家へいらしてください。祝いの食事くらいなら、受け取って下さいますよね?」
「分かりました。きっとお腹がぺこぺこで帰ってくると思うので、楽しみにしていますね」
 夫婦とそんな約束をした後、カットナー老人の家へと向かう。そこには依頼をしてきた孫の一人アンジーと、他の孫や子供たちも集まっていた。
「お祖父ちゃん、お帰りなさい!」
 アンジーが涙を湛えながら、祖父に縋りついて、子どものように泣く。その頭をぽんぽんと撫で、カットナー老人は苦笑を零しながら「ただいま、アンジー」と答えた。
「父がお世話になったようで……」
 二人に声を掛けてきたのは、カットナー老人の息子であり、アンジーの父、ステファノだ。他の親族たちも、アンジーを心配して集まった、などと言っているが、本当はカットナー老人の身も案じていたのだろう。老人の無事な姿を見て少し瞳を潤ませている。つくづく、不器用な一族らしい。
「……ご親族をお一人、連れて参りました。ディーランさんを、どちらにお連れしましょう」
「弟の姿も見えないと思ったら……そう、ですか。だから行くなとあれほど……腕が立つ訳ではない癖に……」
 唇を噛み締めながら、ステファノは家の裏手の墓地へと案内してくれた。後ほど、親族で彼を埋葬するという。その点に関しても二人は大いに感謝をされたのだった。

 再会を喜びあったカットナー老人の親族が、今度は哀しみに暮れながらディーランの埋葬をしている間、アンジーとカットナー老人と共に家の中へと入る。老人が古い鳩時計の針を何度かいじると、本来は鳩が出て来る窓から、銀色のランプが出てきた。秘密道具の隠し場所は、随分と身近な所にあったのだ。
「これは聖水に一年浸した聖なる木を使いノームの知人が作った、魔法とからくりを組み合わせた時計でな。アンデッドは触れるだけで爛れるし、ただの攻撃や炎などでは壊れない。うってつけの場所じゃ」
 取り出した魔法のランプを机の上に置くと、セレーナの方に差し出す。
「これは高名な吸血鬼殺しが、闇貴族に対抗する為に作った古の魔法道具でな。……これを作るのに、お主の先祖も一役買っておるぞ」
「えっ? 私の一族をご存知ですか?」
「思い出したんじゃ。優しい口ぶりだが自分を曲げぬその言いぐさ。お前さんの父や祖父によく似ている。色味は少し変わっているが、その真っすぐな目は祖母や母にそっくりじゃ。よう世話したもんだわい」
「そうでしたか……」
「お前さんの話もよく聞いた。だが、家業を受け継がせる気はないとも言っておった。あの優しい頑固者が一度言った事を曲げる事は無い。それなのに、娘のお前さんが来たという事は。……あいつらは、死んだか」
「……はい。強大な吸血鬼と戦った末、相討ちに。私はその場に向かってしまって、呪いを受けました」
「そうか、やはり。その赤い目は、と思っておったが。……難儀じゃったな。やはり、気の良い奴ばかりが、先に逝く……」
 老人とセレーナは目を伏せ、暫し沈黙した。自分の知らない、祖父母や両親の話も聞いてみたかったが、今すべきはそれではない。セレーナは顔を上げると、ランプにそっと手を伸ばした。古びているが、丁寧に磨かれており、鈍くもしっかりと輝きを放っている。
「これは、どう使えば宜しいですか?」
「うむ。ランプの口を吸血鬼に向けて、その名を呼ぶ。そうすると一時的にじゃが、力を奪う事が出来るのじゃ」
「血の主、アルザハイオン……」
「そう。それで力を奪っても尚、奴はヴェルゴウルよりも強大じゃろう。しかし、銀の武器以外でも傷をつけ、滅ぼす事が出来るようになる筈じゃ」
「分かりました。……これで、アルザハイオンを倒してきます。そうすれば、私の呪いの2つ目も解ける事になりますね」
 セレーナが微笑んで、ランプを仕舞う。銀の武器以外でも攻撃が通るなら、勝ち目は随分高まる筈だ。
「では、行きましょう。ミダスさん、また宜しくお願いしますね」
「嗚呼」
「無事に帰ってくるのじゃぞ。命は粗末にするな。……もう、馬鹿者の死体は見とうないからな」
 カットナー老人らしい婉曲的な激励を受け、アンジーには固く手を握られ、セレーナとミダスは三度古城に赴く。
 血の主アルザハイオンと雌雄を決する、運命の時が迫ってきていた。


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 二人の無事を祈ってくれる人々が増えてくれました。嬉しいものですね。皆の期待を背負って、第3回目の冒険に挑みます。


 早速1枚目のできごとを決めましょう。出来ればアイテムとか……宝物とかァ……(金欠冒険者の中の人の叫び)。




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 できごと 1枚目 🎲33→35〈血で書かれた文字〉


 出目33、34は既出ですので飛ばして、できごと35はお宝チャンス! 

 これはありがたい! 是非とも頂きたいところ!


 セレーナ 技術点1点+🎲4=成功

 ミダス 技術点2点+🎲3=成功


 どちらも成功! よしよしいいぞ。

 宝物は修正+1点なので…… 🎲3+1=4

 1個のアクセサリー:🎲5×🎲2=金貨10枚の価値


 遺品でしょうか……血文字でメッセージを残すくらいなので、何か思い入れがあって、誰かに託したい品だったのでしょうか……。今回は姿絵の入ったロケットという事にしました。家族なのか、恋人なのか……それは本人のみぞ知る……。


 個人的な感覚として、金貨一桁台は小さなシンプルな指輪とかピアスやイヤリングなどの小さな装飾品、10枚以上からは装飾の施された腕輪とか宝石をあしらわれたペンダントとか、30枚以上クラスは繊細な細工のティアラとか見事な王冠とか? と大まかにふんわりと分別しております。アクセサリーの知識をもう少し増やしたい所ではある……!



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 古城の正門の警備は相変わらず厳重だった。再び裏手に回り、勝手口から古城へ忍び込む。吸血コウモリはおとなしくしており、此方に襲い掛かってくる様子は無かった。
「アルザハイオンも、ヴェルゴウルと同じく、生贄の儀式をやろうとしているのですよね? だったらまた大広間に行けば良いでしょうか?」
「同じ場所でやるとも限らない。既に場所は露見している訳だからな。ヴェルゴウルはあれだけ広い場所で大きく陣を書いて、生贄の量も多く無ければ儀式を行えなかったのだろうが……奴より強大な吸血鬼なら、そこまで大がかりな陣は必要としない可能性がある」
「成程……やはり探索はしなければならないようですね。あんまり調べてない方に向かってみましょうか」
 ランタンを掲げて、薄暗い古城の中を進む。試しに、とばかりに部屋の一つを開けてみると、そこは床も壁も血で染まっていた。もう動かないであろう人間が何人か血の海に倒れている。
「……凄い部屋を開けてしまいました……」
「今更だろう。何かあるとも思えないが……」
 血の臭いの濃い中を探してみると、壁に手を伸ばした遺体が目についた。その先の壁をよくよく見てみると、血文字で何か書かれている。
「この部屋に、宝を隠した、か」
「折角教えて下さったのですし、探してみましょう」
 血に濡れた棚や机の引き出しなどを探し回るが見当たらない。吸血鬼に襲われているような状態で、そんなに手の込んだ隠し方はしないだろうと見て、血が染みこんだ重いカーペットをめくってみると。
「……これが、『宝』か?」
 古びたロケットがそこにはあった。セレーナがそっと拾い上げ、中を開けてみる。中には赤ん坊を抱いた女性が描かれた小さな絵が入っていた。そこまでしっかり描かれている訳ではないので、これだけでは描かれた二人が誰なのかまでは分からない。
「確かに、この方にとっては『宝』ですね」
 惨劇の起きた部屋から救い出すかのように、ロケットを大事にしまう。せめて、このロケットの持ち主の気持ちだけは持ち帰ろう。
「……『宝』、か」
「ミダスさんには……」
「その『宝』とやらは持ち合わせていないな。……持てる気も、持つつもりもないが」
「そうですか。私も今は無くしてしまいました。でも、いつか持てると良いですね」
 セレーナは静かに呟いた。アンデッドの身である内は、恐らく無理だろうから。
 暗殺者であるミダスであるから諦めもあるのだろうが、本来は優しくてどこか寂しさを持つ人だ。いずれ、『宝』だと、そう思える相手が現れてくれればいいと願う。……それが、自分でなくとも。
「行きましょう。……無念は晴らしますからね」
 遺体たちの為に一度瞑目して祈る。どうかせめて安らかに。そして、二人は部屋を後にした。

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 今回はセレーナちゃん目線寄りでお送りする……事になっていますね?

(※指とノリの赴くまま書いているので、自分でも首を傾げています)(?)


 二人称だと、どちらをメインにするかでだいぶ印象が違うと思います。が、基本的にどっちもセンチメンタル気味です。何故なら私が好きだから(癖)。


 ちょっと売りにくい気もする『お宝』を手に入れ、次回は2枚目!




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