呪われた血族の牙城:13話目~娘、未来を思う~
- 管理人 天狗ろむ
- 2月24日
- 読了時間: 6分
▶前回のあらすじ
血の主・アルザハイオン討伐の為に三回目の冒険を始めたセレーナちゃんとミダスさん。
これまで探索していない場所を探そうと城内を探索中。
『お宝』をゲットしつつ、アルザハイオンの居場所を探ります。
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できごと 2枚目 🎲52:〈小柄なグール〉
出現数:🎲4⇒2+2=4体 レベル:4 宝物:通常
≪反応表≫ 1~3【ワイロ】(1体につき食料1個) 4~6【敵対的】
弱いクリーチャーの出現です。ワイロだと食料全部が無くなってしまいますね。
貴重な回復手段であるので、温存しておきたいところ。宝物もあるのでここはやっつけちゃった方が良さそうな気配です。ただ、【麻痺】を受けると厄介なので、さっくり倒したい気持ち!
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廊下を進んでいくと、前方に何かの気配を感じたらしきミダスが、手で制した。柱の陰から様子を窺うと、小柄なゾンビ――にしては、意思がありそうな眼をぎょろぎょろと動かし、頻繁に指を舐めては、獲物を探している――が数体、うろうろと徘徊している。
「グールだな。少し厄介だ。爪の攻撃を食らうと麻痺の症状が出る事がある。ああやって舐めているから、唾液に毒があるのだろうな……もしかすると、お前には効果が無いかもしれないが」
「アンデッド同士ですからねぇ。は……っ! 私の唾にも毒があったらどうしよう……」
「試すのは後にしてくれ」
自分の毒は流石に自分に効果は無いだろう、とセレーナは考える。今試すとしたら目の前のミダスに、だとしたらどうやって……彼に噛みつく?
(私は人間! アンデッドだけど人間!)
いやいやいや、と頭を振って自分の考えを否定する。身体はアンデッドと同様となっていても、心は人間のままでいたい。そんなセレーナのおかしな様子を気にするではなく(慣れてしまったのかもしれないが)、冷静な面持ちでミダスは判断を委ねる。
「敵は4体。倒せない数ではないし、奇襲は有効だろう。逃げる相手を追ってくる習性を持っている。どうする?」
「そうですね……ここは撃破しておきましょう」
グールは生前に激しい恨みを残した者が、その未練の内容は忘れて妄執の感情だけを抱え続ける不死の存在であるという。それを晴らす事が出来ないのであれば、討ち滅ぼすのがせめてもの救いかもしれない。……何を救いとするのか、それは本人のみぞ知るけれど、セレーナはその方法くらいしか思いつかなかった。
「分かった。奇襲する。……後に続いてくれ」
「はい」
恐らく、セレーナの言わなかった言葉までも理解して、それでもミダスは頷いてくれる。この人は受け取るのが上手だ。だからセレーナは甘えてしまうのだと思う。それではいけない、と気を引き締める。どうせ背負う罪ならば、一緒に背負うと決めたのだから。
音もなくグールに近づくミダスの広い背中を、セレーナは祈りと共に見送った。
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それでは戦闘開始!
ミダスさんの【奇襲】の判定ロール。器用点5点+修正1点+🎲1=ファンブル!
【奇襲】でどうもファンブルしがち!!(嘆き)
ここは不利になってしまうので、躊躇いなく【運命の切り札】を使います!
▽0ラウンド目
ミダスさんのみ、銀の剣でざくりと攻撃 技量点2点+修正1点+🎲4=成功
何とかグールを1体倒しました。ふう!
※ここでもまだ気づいてないので、クリティカルの効果を忘れております……。
▼1ラウンド目
主人公側先攻、+1の修正つきです。
セレーナ レイピアで援護 技量点1点+修正1点+🎲4=成功
ミダス 心を鎮めて銀の剣を振るう 技量点2点+修正1点+🎲2=成功
グールを2体倒し、半数を下回ったので戦闘終了です。麻痺回避!
☆ 宝物
通常なので修正なし。さてさて。
🎲3:2d6枚の金貨(下限は金貨5枚)……🎲5+🎲4=金貨9枚
比較的ザクザク。報酬具合は良い調子です!
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ミダスがグールに忍び寄る。以前の【奇襲】は気づかれかけ、しかしミダスの機転で何とかなった。今回は上手く行きますように、とのセレーナの祈りは、届かなかった。
「グア、アア!」
グールの一体が、目敏くミダスに気づいた! アンデッドとは思えぬ機敏さでミダスを迎え撃とうと爪を振るいあげる。
(ミダスさん……!)
ここで声を上げては、セレーナがいる事も知られてしまう。それでは奇襲を仕掛けた意味が丸つぶれだ。飛び出そうになる悲鳴を押し殺す。彼ならば、大丈夫な筈だ、と強く信じる。
「……はっ!」
ミダスは慌てる事なく剣を振るった。銀色の太刀筋が見事にグールの胴を斬り捨てる。残るグールたちはまだ何が起きたかのか分からない様子で立ち止まっている。今だ、とセレーナも物陰から飛び出してレイピアと共に突撃する。
「えい……!」
グールが此方を見て、敵襲だと認識する頃には、レイピアが届く距離だ。鋭く突き入れると、グールは一瞬目を見張り、断末魔を上げた後に塵となる。死に際の顔が少しばかり安堵したように見えたのは、気のせいだろうか。
ミダスも敵が臨戦態勢を取る前に背後を取ると、無防備な背中に斬りつける。仲間……という認識があるかは分からないが、残されたグールは一度唸った後に、闇深い廊下の奥へ逃げ去っていった。
「……二度も気づかれるとは。もう足を洗った方が良いかもな」
「そんな事無いですよ、と慰めるべきか、そうして下さいと勧めるべきか、判断に困りますね」
「どっちも要らん。……そもそも、俺はこの生き方しか知らんからな」
望んで暗殺者の道に進んだ訳では無さそうとは言え、彼なりに腕への自負はあったのだろう、少し不満そうにミダスが眉を顰めた。不機嫌そうにしながらも、寂しそうな目をするのだ、この人は。……だから、何だか放っておけなかった。
「これからは冒険者として暮らしていくのは如何ですか? 相棒は私にして」
「……考えておく」
有り得ん、だとか、この恩返しが終わったら仕舞いだ、だとか言って、否定されるかと思ったが、彼は鷹揚に頷いた。心境の変化でもあったのだろうか。
セレーナはこれからも吸血鬼退治の旅を続けるのだ。旅の同行者としてミダスが来てくれるなら、頼もしい事この上無い。いずれ別れは来るけれど……もう少し離れずに済むのなら。
「……ふふ」
「金貨は……9枚か。ふむ、まぁまぁの収穫だな。……何を笑っている?」
セレーナが嬉しさを隠しきれずに笑みを零すと、その間にグールの所持品を漁っていたミダスが立ち上がり、訝し気な視線を寄こす。何でもありませんよ、と慌てて表情を引き締めると、特に追及される事はなく、そうか、とミダスは頷いた。
「このままグールが逃げた方に進むか、こっちは……尖塔の一つに繋がっているようだな」
「高い所で何かしら企んでいるかも。そちらに向かってみましょう」
扉を開けた先は、ぐるぐると螺旋階段が続いている。そこまで高い塔ではなさそうだけれど。
「階段、何段ありますかね……」
「さてな」
魔術で飛べたりしたら楽なのに。しかしそんな便利なものはない。一歩一歩、登り続けるしかないのだ。一つ溜息だけ吐くと、二人は階段を上り始めた。
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何とかノーダメージで戦闘終了させ、お次は3枚目のできごと。
何かお城って螺旋階段ありそうなイメージがある……尖塔で起きても大丈夫そうなできごとであれ……!
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