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呪われた血族の牙城:3話目~娘、大物と対峙す~

更新日:2月7日


▶前回のあらすじ

 

 ひび割れたガーゴイルと戦った二人。分裂する上、なかなかに素早い相手にやや苦戦したものの、倒しきりました。ミダスおじさんに戦い方を教わりながら、少しずつ成長していくセレーナちゃん。ガーゴイルの守っていた部屋の奥に待ち構えていたものは……。

 




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3枚目 🎲66:〈ゾンビヒドラ〉 

レベル:3  生命点:9  攻撃回数:特殊  宝物:修正+1

≪反応表≫ 1~6【敵対的】



 うわーーーー!? 最高出目出しちゃった!

 攻撃回数が残りの生命点に等しいですってよ! こっわぁ!

 でも、次の4枚目のできごとである中間イベントをチラ見してみると、予想通り地下に辿り着いています。……なので、王の棺を守るガーディアンとして出て来るには最適そうなシチュエーションです。2人はどうなる……!?




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 一息ついてから、部屋を眺めみる。奥に続く部屋の扉は大きく、装飾も豪華だ。その先に何か大事なものがあるか、位の高い者の部屋に続いているか……求めている銀の武器に近づいているのは確かだろう。ただ、王の棺が野放しにされている訳はない。先程のガーゴイルのような番人めいた存在がいると考えるのが当然だろう。
「この先に何かあるのでしょうか?」
「……何か、いるのは間違いない。大きいぞ、恐らく」
 どうするのか返事を聞かずとも、セレーナが扉を開けるであろう事はもう分かり切っていた。ミダスが慎重に扉を押し開けると、その先の部屋は広々としている。部屋の主は、侵入者である二人に向けて鎌首をもたげた。九つも!
「ヒドラか……!」
「顔色悪いですね……アンデッド仲間かも」
 気にするのはそこか、と突っ込みかけたが呑み込んで、ミダスは敵と部屋をざっと見渡す。確かに、体の一部が腐っていたり、骨が見えたりしている。それでも動く辺りはやはりアンデッド化、ゾンビにでもなっているのだろう。胴体は一つだが、頭は九つあるのでそこをどうにかしなければならない。先程から強敵続きである。
「……やるんだな」
「はい。私は吸血鬼を退治しに来ているのです。蛇如きに負けている場合ではありません」
「はは。それもそうだ。……いくぞ」
 やる気充分なセレーナに軽く笑ってしまう。おとなしく心優しいお人好しなだけの娘かと思ったら、頼もしい気概を宿している。面白い娘と縁が出来たものだ、と自分の運命に感心しながら、ミダスは改めて弓を構えた。


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 戦闘だー! 何とか切り抜けたい! 頑張れ二人! 荒ぶらないでダイス!



▽0ラウンド目

 ミダスの弓矢攻撃 技量点2点+🎲3=成功

 過たずゾンビヒドラの頭の1つを射抜きました。残る頭は8つ。


▼1ラウンド目

 セレーナのレイピアで刺突! 技量点1点+🎲1=ファンブル!

 ミダスさんは武器持ち替えでラウンドエンド。

 攻撃回数8回、ひええ。まずは4回ずつ平等に防御してもらいます。


 セレーナ 防御1回目:技量点1点+🎲4=成功

        2回目:🎲6=クリティカル!

        3回目:🎲2=成功

        4回目:🎲5=成功


 ミダス  防御1回目:技量点+🎲3=成功

        2回目:🎲6=クリティカル! 

        3回目:🎲4=成功 

        4回目:🎲2=成功


 えらーい!! 全部回避もしくはいなしました! えらい!!



▼2ラウンド目

 セレーナ、今度こそとレイピアを突き出す! 技量点1点+🎲2=成功

 ミダス、棍棒で蛇頭を打ち付ける 技量点2点-1修正点+🎲5=成功

 頭2つをダウンさせ、残るは6つ。耐えきって二人ともー!


 セレーナ 防御1回目:技量点1点+🎲1=ファンブル!

        2回目:🎲5=成功 

        3回目:🎲3=成功

 ミダス  防御1回目:技量点2点+🎲6=クリティカル! 

        2回目:🎲4=成功 

        3回目:🎲4=成功


 セレーナちゃんが1点ダメージを受け、生命点が5に。まだ舞える!


▼3ラウンド目

 セレーナ、気丈にレイピアを振るう! 技量点1点+🎲4=成功

 ミダス、棍棒を首元目掛けて打ち込む! 技量点2点+🎲5=成功


 残る頭は4つまで減りました。半分以下になったので、ゾンビヒドラは尻尾をまいて逃げていきます。

 戦闘終了! 二人ともえらかった!


☆ 宝物

 修正+1点なので、魔法の宝物チャンスがあります。ワクワクです。セレーナちゃんが開けるでしょう。


 🎲4+1=5……1個の宝石・小でした。1d6×5枚の金貨と同等の価値なので振りまして、🎲2。下限の金貨15枚の価値のものでした。

 ヒドラを倒したので蛇っぽい宝石……調べてみたら蛇紋石、サーペンティンという緑色っぽい石があるみたいなのでそれをモチーフに……シンプルに蛇鱗石なる蛇の鱗めいた宝石をゲットした事にしましょう。

 初宝物やったー!!




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 ミダスはまず一番真ん中の頭に狙いを定めた。他の首が邪魔であまり動きづらいであろうと踏んでの事だ。彼の読み通り、銀の矢じりの矢は蛇頭を射抜いた。再生するかと危惧していたが、ゾンビとなってその不死性はなくなったようだ。残りの8つの蛇が大きな口を開けて威嚇してくる。早めに減らさないと厄介な事この上ない。
「両側に分かれるぞ。動きは1つずつだ、よく見れば躱せる。いいな」
「はい!」
 左右に分かれて、相手の意識を分散させる。思惑通り、真ん中から左の4つはセレーナ、右の4つはミダスに集中することにしたようだ。
「胴が一つなら……こっちを狙えば……あっ!」
 ミダスが武器を持ち替えながら移動している間に、セレーナが胴に一撃を加えようとする。しかし鱗が固く弾かれてしまった。
「腹側以外は固いぞ。首の腹を狙え。弱点を見せてくれているからな」
「分かりました!」
 蛇の頭が食らいつこうと牙を剥いてくるが、朽ちた体の所為か動きはやや緩慢だ。よくよく見ていれば、どの首が攻撃を仕掛けて来るか分かるので、躱しやすい。二人はそれぞれ蛇首の猛攻を躱しきった。
「今度はこっちの番です!」
 ミダスの助言に従って、セレーナが蛇頭の一つにレイピアを突き出す。鱗に弾かれる事なく肉を貫き、頭の一つがどう、と音を立てて床に崩れ落ちると動かなくなる。ミダスも、食らいつこうとした頭を避けた上で脳天に棍棒での一撃をお見舞いする。打撃で昏倒したその首もずうん、と音を立てて床に崩れた。残る6つの頭は怒り心頭といった様子で、邪魔者を始末しようと殺意を剥きだしにして襲い掛かる。
「あっ……!」
 先程と同じように躱そうとしたセレーナだったが、避けた先は、自分で倒した蛇の首が横たわり壁となっていた。獲物を追い詰めた蛇の口が、彼女を丸呑みにしようとばくんと開かれる。寸での所で呑み込まれるのは避けたが、牙が腕を掠めた。毒が無い事を祈る他ない。
「周りもよく見ろ!」
 そう声を掛けつつ、ミダスはむしろ倒れた蛇の首に飛び乗り、それを道の如く、ヒドラの胴体の方へ駆けた。ミダスの棍棒は射程が短いので、攻撃を加えるなら近い方がいい。それに、ヒドラが長い首を持つからこそ、懐に入った方が首からの攻撃はされにくい。二手に分かれているお陰で、胴体は殆ど動けない。どちらかに動けば、片方に背中を向ける事になるからだ。それらの状況を瞬時に判断しての行動だったが、ヒドラもそんな動きをされるとは思わなかったのだろう。噛みつこうとしてくるが、上手くいかない。流石に自分に接近してくる敵に危機感を覚えたのか、全ての首の意識がミダスに向かいかける。そうはさせまい、とセレーナも駆けた。
「私だってまだ元気ですよ!」
 セレーナが腕の痛みに顔を顰めつつも、レイピアを振るった。利き腕ではない事が幸いしたか、ミダスに気を取られていたからか、首の一つがまた倒れて動かなくなる。今度はセレーナの方か、とヒドラが混乱している内に、ミダスが駆ける勢いそのままに、首元へと棍棒を打ち込んだ。5本目の首が泡を吹いて倒れる。残りの4本は怯えの表情を見せて、動かなくなった首をずるずると引き摺りながら、部屋の奥に開いた大きな穴へと逃げるように去っていった。恐らく巣穴がそちらにあるのだろう。
「ふぅ……まさか蛇の首を渡るだなんて。凄いですね」
「戦場は変化するものだ。全て利用するつもりでいるんだな」
「はい。肝に銘じます」
「……怪我は。痺れはなどは無いか」
「毒は無さそうです。単純に切り傷? 噛み傷みたい。ご心配ありがとうございます」
「ランタン持ちがいなくなるのは避けたいだけだ。腕を出せ」
 優しさ故ではないからな、と眉間に皺を寄せたが、このお人好し娘は良いように受け取るのだろう。手早く止血を施し、暫し休むように伝えると、セレーナははにかんだ。
「ありがとう。では、お言葉に甘えます」
 セレーナは干し肉を取り出すと、ガジガジと齧り始めた。人にしては鋭過ぎる犬歯が見え隠れする。あまりにも普段が朗らか故に忘れがちだが、彼女はアンデッド……半吸血鬼なのだ。そういえば、ミダスが先ほど治療の為に触れてしまったセレーナの肌もひんやりとしていた。彼も体温が高い方ではないが、セレーナの体温は死人のそれに近い。彼女の話を信じていない訳ではなかったが、改めてセレーナの身の上を思い知る。人の身でありながら、人の道を外れている。……暗殺者という生き方をしているミダスも、ある意味では同じなのかもしれない。
「……ミダスさん?」
「どうした」
「いえ、何だかぼんやりしているように見えて。考え事ですか?」
「……ヒドラが逃げた先。地下のようだな、と」
「嗚呼、確かにそうですね。じゃあ追いかければ、棺に辿り着けるかも。あと、ミダスさんこれ……綺麗だったので拾ってしまったんですけど、何かご存知ですか?」
 詮無き事を考えていた事は露ほども出さず、ミダスは大穴を見やる。セレーナも深く追求はせずに頷き、そして手のひらに乗せた緑色の鱗状の欠片をミダスに見せた。
「蛇鱗石……の欠片だな。あのヒドラにもついていたか。売れば少しは金になる」
「わ、じゃあ持って帰らないとですね」
 蛇鱗石は、蛇系のクリーチャーが時たま持っているものだ。彼らは脱皮をするが、一部の鱗が脱皮をせず、ずっと残る場合があるらしい。それが長い年月を経て結晶のようになり、宝石同等の価値を持つ。それを好む好事家も多いので、欠片だとしても金貨15枚程度にはなるだろう。ミダスが簡潔に説明すると、セレーナはぱっと顔を輝かせ、欠片を布で包むと大事そうに仕舞いこんだ。元気そうな様子に休憩は充分と判断し、ミダスは大穴を覗き込む。
「『王』とやらは、だいぶ用心深いようだ。棺にも何かしらの罠か、番人がいるかもしれない。用心して進むぞ」
「はい。それでは行きましょう」
 二人は地下へ続く大穴へと足を踏み入れたのだった。


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 いやほんと良かった倒せて~!

 戦闘シーン書いてるとたまに映画ばりの動きをさせちゃうんですが、まぁでもミダスおじさんならこれくらいはきっと動けるでしょう(天狗ろむの創作は脳内で映像が流れるタイプです)。(こっそり動画作りは微妙に進め中)(←やりたい事沢山なので頓挫中)


 ダメージも1点程度で済んだので一安心。ですが、セレーナちゃんの生命点が合計で2点減ってしまったので、食料1つ消費で生命点満タンに。

 蛇鱗石の説明はそれっぽい感じにした創作ですが、こういうお宝の由来とかを考えるのも楽しいものですね。フレーバーテキスト、どんどん香らせていくぜ。

 それでは、次回はドキドキの中間イベントです!


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