四猫亭の幽霊:1話目~魔猫、『幽霊』になる
- 管理人 天狗ろむ
- 4月8日
- 読了時間: 6分
更新日:4月25日
と、言う訳で魔猫で行く四猫亭の幽霊、始めていきたいと思います!
しっかりした前日譚も書こうと思っているのですが、ちょーっと時間がかかりそうなので、後日そっと加えておきますね……。
主人公フィーダさまの情報はこんな感じ。
主人公 フィーダ
愛称フィー 魔猫のメス。 経験レベル:13(黄昏の騎士1~3回クリア済み)
技量点 2 生命点 4 器用点 4 従者点 7
金貨 5枚 持ち物、装備は無し
月の光に照らされると銀色に見える綺麗な白灰色の毛並みを持ち、右目が黄色、左目が緑色のオッドアイ。
お嬢様然とした語り口。従者に神のように崇められている為、そのように振る舞おうとするが、失敗もしばしば。気が乗らなかっただけ、爪の調子が悪かっただけ、などなど言い訳をしがちだが、基本的には慕ってくれる従者を守る為に一生懸命。
黄昏の騎士と黒幕である薄暮の魔術師セグラスを見事に討ち果たすも、実入りが少なかった上に【呪い】を解除する為の【祝福】の巻物を買った故に路銀がつきかけ、露頭に迷う。そこを四猫亭の〈ウッタ〉たちに助けられ、命拾いをする。
1回目の冒険の相棒は、〈四猫亭〉の支配人であり、魔術師でもある〈ウッタ〉さん。クールで物静かで頼もしいお姉さんです。画像でざっくり説明はこちら。

前日譚がまだ無いので軽く説明しておきましょう。
何やかやあって行き倒れたフィーダさまは、自由都市トーンで〈四猫亭〉という宿を営む四人の女性……支配人であり魔術師の〈ウッタ〉、踊り子であり用心棒でもある盗賊の〈カゲガクレ〉、情熱的な奏楽家で吟遊詩人の〈メイシア〉、男女問わず人気のある接客担当の僧侶〈ユッサ〉……そんな〈猫〉たちに命を救われました。
フィーダさまはきちんとした『かみさま』ですから、恩を返そうと〈四猫亭〉の支配人である〈ウッタ〉に申し出ます。
〈ウッタ〉は「私たちの宿を守って欲しい」と言いました。
「この街の評議会が、うちを潰そうとしているの」
自由都市トーンには、領主に次ぐ権力を持つ、7人のメンバーで構成された評議会があります。
近いうちに開かれる評議会の議題の一つが『政府御用達の宿屋について』。
この御用達の宿屋に選ばれれば、広場に看板を出すことが許されたり、重要人物の宿泊先になり、増改築に補助金が出たり……と良い事づくめ。
これまでの実績から、指名されるのは〈四猫亭〉だと言われてきたのですが……〈黒犬亭〉の主人マードックが評議長ドーレンと癒着し、前回の仮推薦を受けてしまったのです。
〈ウッタ〉が言います。〈黒犬亭〉は、自由都市トーンに勢力を食いこませたい闇エルフのグループからの援助を受けており、〈四猫亭〉は色んな嫌がらせをされてきたのだと。〈ウッタ〉〈カゲガクレ〉〈メイシア〉〈ユッサ〉の四人で建てた〈四猫亭〉を守りたいのは勿論のこと、緑の美しい街トーンを【悪の種族】に乗っ取らせたくないと言います。
とはいえ、〈四猫亭〉のメンバーが全員で動けば、反撃を気取られて権力に潰されてしまうでしょう……そこで、フィーダさまの出番です。
「私たちの裏で動いてくれるひとが必要なの……幽霊みたいに」
トーンの街を渡り歩き、敵に気取られないよう、状況を有利にするべく動いたり、有益な情報を手に入れること。
そして、それらを使って、議員たちをあらゆる手段で説得し、投票先を〈四猫亭〉へ変えさせること。
これが、魔猫フィーダさまの『四猫亭の幽霊』としての任務になりました。
ではでは、魔猫と『猫』、二匹の冒険を始めましょう!
運命のd66ロール!
※念の為の補足
d66とは、6面ダイスを2回振り、1つ目を十の位、2つ目を一の位として数値を出すものです。たとえば、1個目が6、2個目が4ならば、出目64となります。
d66シナリオは11~66までの数値に、それぞれできごとが決められており、できごとの内容を決める為に、d66を振るのです。
つまり、これから起こる冒険はランダムに決まります。ここがローグライクハーフの楽しみ所の一つかなと感じています。同じシナリオを(色んなキャラクターで)何度遊んでも、同じ冒険の流れにはならない……ダイスを振るまではどんな冒険になるか分からない。これにワクワクする方は、ローグライクハーフにとても適しているので遊んでみようね!!!!
実際にダイスを振った所は🎲マークで表示しています(今回結構ダイス出目は割愛しています……メモしてなかった~!)
◇できごと1 出目🎲65 緊急任務
〈海賊〉 レベル4 出現数8体
◆◆◆◆+◆
〈四猫亭〉を出た直後、トーンの上空を、大勢の〈飛翔騎士〉が通り過ぎていく。
ただならぬ様子に、フィーダの髭がピンと立った。
『何か起きたのかしら?』
「向かった先……沖の方ね。多分、海賊が来たんだわ。海上の警備も彼らの役目だから」
トーン自体に危険が迫っているなら、それは一大事だ。
『海を荒らすならず者なんて許せませんわ。お魚が逃げてしまいますもの。少し寄り道になってしまうけれど、良いかしら、〈ウッタ〉?』
〈ウッタ〉は微苦笑しながら頷いてくれた。
◆◆◆◆+◆
天狗ろむお得意の初手60番台です。海賊と戦わないと決めればこのできごとは終了なのですが、フィーダさまがそう仰られているので、助太刀と参りましょう。
戦闘だーッ!!
◆0ラウンド
〈ウッタ〉 【気絶】の呪文⇒ファンブル! 魔術点5⇒4
◆1ラウンド
フィーダ 攻撃 成功 【狩りの本能】⇒成功 2人討伐 器用点4⇒3
〈ウッタ〉 【気絶】⇒クリティカル! 1人が気絶。1+4+6=11点のため、7点上回ったことにより+3人が気絶⇒4人気絶 魔術点4⇒3
海賊8人→残り2人。半数を下回ったので戦闘終了
今回、戦闘がさらっとしたメモ書きのみだった+だいぶ前のものだったので、改めて振り返りますと……フィーダさまの【狩りの本能】は『〈弱いクリーチャー〉を1体倒したとき、追加で【攻撃ロール】を行う(器用点1点消費)』という特殊技能でした。
〈海賊は〉弱いクリーチャーですので、問題なしですね。荒ぶるフィーダさま!
☆宝物表
🎲6 🎲6+5=11×5 金貨55枚の宝石大
宝物表だけ出目までバッチリメモしている……(宝物表振るの大好き)
初手ファンブルも十八番の天狗ろむ。NPCにも容赦なく洗礼を受けさせてしまいました……。ごめんね〈ウッタ〉さん……!
◆◆◆◆+◆
〈飛翔騎士〉に運んでもらい、既に戦闘の始まっている海賊船へ降り立つ。
船の揺れの所為で〈ウッタ〉の【気絶】の呪文の光があらぬ方向へ飛んでいったのを、フィーダは目を細めて見つめた。
「……ごめんなさい、手元が狂ったわ」
『えぇ、分かりますわ。わたくしにも身に覚えがありましてよ。だから咎める事は致しません。……ただ、この群れを少なくしない事には、わたくしたちの身が危うくてよ!』
フィーダは船の揺れなどものともせずに、軽やかに甲板を駆けて海賊の一人を爪の餌食にすると、更にオッドアイを輝かせてもう一人を切り刻んだ。その間に気を落ち着けた〈ウッタ〉が、今度こそはと再び【気絶】の呪文を唱える。文言を歌いあげるような低めの声が、さざ波のように広がる。船の上に、子守歌めいた呪文が静かに響き渡り、バタバタと一人、二人……全部で四人の海賊が眠るように気絶した。残る二人の海賊は、突然現れた大きな猫と凄腕の魔術師に、敵わないと悟ったのか武器を下ろし、降伏の印に大きな宝石をおずおずと差し出してきた。フィーダの左目の色に似た、エメラルドのようだ。
『あら、殊勝な態度ですわね。騎士に一言くらいは付け加えてやりましょう。わたくしは慈悲深い魔猫ですので』
気分を良くしたフェーダは尻尾をゆらりと振った。後は飛翔騎士たちが対処してくれるだろう。
ハイタカの騎士から礼として金貨30枚も受け取り、二匹の〈猫〉はトーンの街へと戻る。
◆◆◆◆+◆
フィーダさま、今回はまだ『かみさま』の体裁を保てております。(チュートリアル的に遊んだ黄昏の騎士では、クリティカルとファンブルしか出さないのかな? みたいな気まぐれ魔猫ロード(?)って感じでした)
まだどこかビジネスライクな『二匹』ですが、徐々に親交が深まっていくさまもお楽しみに……!
次回のできごとは……『幽霊』vs「幽霊」!?
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