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四猫亭の幽霊:7話目~魔猫、再び街へ繰り出す

 

 前回のあらすじ

 

 最終イベントにて、ドーレン評議長をボコボコにしたフィーダさま。最重要な票をゲット致しました!

 とはいえ、必要な票はあと2票。冒険は2回目へと続きます。

 1回目は魔術師で支配人の〈ウッタ〉さんを相棒にしましたが、2回目は僧侶でウェイトレスな〈ユッサ〉さんを選びました!

 1回目の冒険では、海賊を倒した報奨金や宝石類を多くゲットしました。

 金貨としては(お買い物したので)20枚、宝石類は合計でなんと金貨120枚分!

 魔猫であるフィーダさまは特に装備を持てないので、〈ユッサ〉さんに魔法の片手武器をプレゼントいたしました。金貨25枚分…なので、資産としては115枚分です。


 などとホクホクしてたのですが!!


 魔猫、実は、宝石も持てなさそうなのです!!!


基本ルールにもバッッッッッチリ書いてありました。
「アクセサリーや宝石は装備品欄を占めます。」
太字で!!書いてあるのに!!今まで失念していたのです!おろか!

 

魔猫は「装備品を所持、あるいは装備することができない。

所持できるのは100枚未満の金貨や10個未満の食料のような、「装備品欄を使わない装備品」のみである」であるからして、ルールにしっかり則るのであれば、装備品欄を占める宝石は持てないことになります…。


 〈相棒〉である〈ウッタ〉さんなどには、武器や防具を渡せるのですが…それ以外のものは渡せないので、宝石もさようなら……なんですが。

 今回のリプレイは既にだいぶ前にプレイしたものであり、1回目の冒険のリプレイも書き終わった状況なので、変更となると今後の展開も含めてかなり大幅改変せざるを得ず。

 そうなると最初からやり直しくらいの事になってしまうので、今回だけは〈相棒〉の彼女たちに持って頂いているという事にして、この愚かさと強欲さのまま進みます

 何なら本当は冒険途中に換金も出来なかったりするんですが、今回はシティアドベンチャーだし許されたい……。


 一人で遊ぶけれども基本ルールはなるべく順守したいなと個人的に思うんですが、それなのに無意識に好き勝手しておりましたわい…うおお恥ずかしいぜ!!


 以後気を付けます!!!!!!

 あと基本ルールもう一回しっかり読みます!!!!!!!


 気づかせてくれた寝子さん、ありがとう……(ここで礼を言う)


 という訳で2回目の冒険はこのお二人!  経験点は器用点に振りました。

◆◆◆◆+◆


 負傷した〈ウッタ〉を伴い、フィーダは〈四猫亭〉に帰還した。
 かすり傷だと強がる〈ウッタ〉を窘め、フィーダと他の〈猫〉3人は彼女を休ませる事にした。そうなると、新たにフィーダと共に動く相棒を決めねばならない。それには〈ユッサ〉が真っ先に手を挙げた。
「今度は私が!」
 〈メイシア〉と〈カゲガクレ〉も特に異論はない。フィーダも、〈ユッサ〉は少し馴れ馴れしすぎる節はあったが、気にならない程度であったから同行を願う。
『わたくしは良いですわ。でも、あまりはしゃぎすぎないように』
「宜しくね、フィーダ。でも、何だかワクワクしちゃうわ。久々の冒険って感じなんだもの。……それでね、ちょっと相談があって……冒険前にすこーしだけ、私に投資してくれない?」
『欲しいものでもあるんですの?』
「そうなの! 向かいの通りの店で、魔法のかけられたメイスを見つけちゃって一目惚れしちゃったの」
 フィーダは暫し考える。今回の冒険でだいぶ懐が温まった。フィーダには持ち歩けない程の金貨がある。それを少し減らして身軽になっても、従者たちを養う分はありそうだ。相棒が強くなる分には、装備品を一切持てないフィーダも助かるのだ。
『仕方ありませんわ。一つだけ許しましょう』
「わー! ありがと、フィーダ!」
 〈ユッサ〉はフィーダを抱きしめ頬ずりをする。少し嫌そうな顔をしつつも、フィーダは逃げずに許してやる。何だか憎めないのだ、この娘は。
「我らが〈ウッタ〉と〈幽霊〉フィーダが、一番重要なドーレン評議長の票を獲得してくれた訳だが、まだ油断ならない。また暫く宜しく頼むよ」
「私たちに任せて! まずはお店に向かいましょ、売り切れちゃう前に!」
『ああもう、レディが走るものではありませんわ!』
「……いってらっしゃい」
 療養中の〈ウッタ〉に代わって、〈メイシア〉がフィーダと〈ユッサ〉を送り出した。〈四猫亭〉を飛び出した〈ユッサ〉を追い、フィーダも出ていく。〈カゲガクレ〉はその背後で一言呟き、ひらりと一瞬だけ手を振った。

◆◆◆◆+◆


 と言う訳で早速いってみましょう!

 〈ユッサ〉さんのキャラをちょっと掴み損ねていて、「恋多き乙女」みたいな感じになってます。説明文などからはもう少し違う雰囲気を感じるのですが……違和感ある方はご容赦ください。



◇できごと1 出目🎲36 盗賊ギルドの女  


 無事に〈ユッサ〉ご希望の魔法のメイスを手に入れ、店から出て目を路地に向けると、〈飛翔騎士〉と話し込んでいた女性が、話を終えたのか此方を向いた。両耳にピアス、ちらりと覗く腕には派手なタトゥー。小柄だが顔つきはやや大人びているから、コビットだろう。フィーダは鼻をくん、と動かした。実は〈ユッサ〉からも感じるのだが、獣の香りがする。目の前の彼女はウサギ、かしら。
「おや、〈四猫亭〉の〈ユッサ〉じゃないか」
「〈ララ〉、久々じゃない」
 顔見知りらしい二人は挨拶を交わす。フィーダがどなた? と首を傾げていると、この街の盗賊ギルドの一員の女盗賊だと紹介された。
「……なぁ、〈四猫亭〉は今ピンチなんだろ? 評議長をギャフンと言わせたくはないか?」
『もう言わせましたわよ』
「へっ……?」
「〈ウッタ〉と、特にこのフィーダが、虫の息レベルで八つ裂きにしちゃったんですって」
「うっそだろおい……」
『わたくし、嘘は好きではありませんわ。盗賊と言う割に、情報収集が遅いのではなくって?』
 フン、と鼻を鳴らすフィーダ。〈ユッサ〉が嘘を言うような人物ではないと知っている〈ララ〉は、信じるしかない。
「あー……、そっか。なら私の出る幕は無さそうだね。んじゃ、またな〈ユッサ〉」
 〈ララ〉は颯爽と身を翻し、二人の前から風のように去る。すぐに見えなくなったので、盗賊としてはなかなかかもしれない。
『何か企んでいたのかしら?』
「さぁ? でも見た目は軽薄そうだけど、〈ララ〉の仕事ぶりはとっても真面目よ。そのギャップが良いのよね~」
 少しうっとりした様子で〈ララ〉の去った方を見つめる〈ユッサ〉を、フィーダはふぅん、と興味無さげに相槌を打つのだった。


◆◆◆◆+◆


ララさん、頼めばドーレン評議長のアレをソレしてくれる(ネタバレ回避のふんわり表現)のですが、既にギャフンと言わせてしまっているので、特に恩恵がなく……。

 上手いこと絡められたらと思ったんですが、思いつきませんでした!ララさんもキャラが立ってて好きなのですが!


 今回は大反省会も含んでいたので、この辺で!

 次回はトーンの下水道から現れる、大型の生き物がフィーダ様に襲い掛かる……!!

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